1970年から行われているという、アメリカ・ニューヨークのプライド・パレードを2019年7月に観てきました。
残念ながら2020年のプライド・パレードは新型コロナ肺炎のため中心になってしまいましたが、雰囲気でも伝えられればと思い、回想しながら、実際に見てきた感想&アメリカでのLGBT事情とあわせて紹介していきます。
ニューヨークのプライド・パレードの基本情報
- 日付:6月末 日曜日 (2019年は6月30日(日)に開催)
- 時間:正午〜
- 公式サイト:https://www.nycpride.org/
ニューヨークのプライド・パレードの歴史
ニューヨークのプライド・パレードは、なんと1970年から!
ことの発端は1969年に、ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」で警察の弾圧が行われた事件「ストーンウォールの反乱」です。
「ストーンウォールの反乱」の1周年記念として、パレードが行われたのが始まりです。
2019年は、メディアAFPによると、「ストーンウォールの反乱」から50年目の節目の年とのことで、主催者によると推計300万人が集まり、約15万人の参加者が更新したとか。
さすが、ニューヨーク。参加者の数が半端ないですね。
今では、ニューヨークだけでなく、サンフランシスコや東京でも行われているプライド・パレードですが、もともとは「ストーンウォールの反乱」事件がきっかけだったようですね。
ストーンウォールの反乱の現場「The Stonewall Inn」の基本情報
- 住所:53 Christopher St, New York, NY 10014
- 電話番号:+12124882705
- 営業時間:午後0時(月〜水は午後2時)〜午前4時
- 公式サイト:https://thestonewallinnnyc.com/
ニューヨークのプライド・パレードの様子と雰囲気
7月のニューヨークは本当に暑い!
よく晴れた日だったのでかなり暑かったのですが、がんばってパレードが行われると思われるあたりに行きました。
すでに人がいっぱい!
最前列の見晴らしが良いエリアはすでにいっぱいでした。
仕方ないので、南下して少しでも、日陰&人が少なそうな場所へ。
ただし、南下しても人が少なくなる気配なし。
むしろ、人が多くなっていた気がします。
正午にパレードがはじまると、かなり賑やかな音楽&歓声が聞こえてきます。
初めてプライド・パレードをみましたが、人混みもスゴイけど、パレードもすごい。
バイクのグループや、大きな花車(のようなもの)にのってダンスをしている人たち、ダンスをしながら練り歩く人たち、とにかく多くの人が楽しそうにパレードをしていました。
私の地元福岡は、博多どんたくが有名で、プライド・パレードのように市民が踊りながら福岡市の繁華街を歩いてまわるのですが、雰囲気は似ている気がしました。
ニューヨークのほうが派手かな。
一生懸命パレードを見ようとしますが、私の前には3−4列の人だかり。
普通の身長の私には、人の頭しか見えません。
だから、下記のような写真のように、工事現場の足場の棒にのってパレードを見ようとしている人たちがかなりいます。
ニューヨークの工事現場の足場も、崩れてきそうで、正直怖いんだけど…
今思うと、本当に平和な瞬間でしたね。
↓ ほら、風船が飛んでいます。
1年前には、国籍も性別も、人種も超えて、みんながプライド・パレードを楽しんでいたのに、すぐ1年後にはコロナと暴動で、お互いに責め合い、世界がこんなことになろうとは…
私はこの風船の写真を見て、なんかホッと一瞬だけ癒されました。
こんな写真でホッとしている自分に驚きましたね。
知らない間に、コロナと暴動のニュースで心が疲れているのかもしれないです‥
さて!話を戻すと、こちらのパレードも見ものですが、パレードを見物している人たちにも注目です!
二人でレインボー柄で決めていて目立っていたカップル(友達?)。
男の人は、頭にレインボー色の花が咲いていますw
レインボー旗で身を包み、レインボーの傘をさしたイケメン風のお兄さん。
そのレインボーの傘をうっている人。
その他にも、この人ファッションモデルでしょというぐらい、顔が小さくてきれいな女性など、プライド・パレードをみにきている人を見るだけでも、楽しかったです。
ここは、ニューヨークなんだと実感しました。
全世界から観光客が押し寄せるというニューヨークのプライド・パレードなので、特にヨーロッパからの旅行客が多かったように見ていて感じました。
また、企業の協賛ブースやパレードがたくさんあったのも印象的でした。
LGBTは一般的には裕福な人達が多いと聞いたことがあるので、その思惑もあるのでしょうが、アメリカの企業はこうした活動に積極的にお金を出すところが多いですね。
正直、そうした協賛企業に対して、先進的なイメージを感じました。
ニューヨークのプライド・パレードで思ったこと
私は、アメリカに来て初めて、LGBTを非常に身近なものだと実感しました。
かつてのアメリカ人同僚の一人がLGBTで、もとは男性だけど女性に性転換をして、でも女性が好き、という私の理解を超えたジェンダーの方に出会ったのが初めての出会いです。(複雑過ぎ!)
最初は、女性トイレで彼女を見かけるとびっくりしていましたが、なれてきたらなんとも思わなくなりましたね。
人間、なれると何も思なくなるものです。
そのうちLGBTの友人が何人かできて、彼らの恋愛話の相談にのっていると、未知だったから何となく線をひいていたLGBTの世界が身近なものになり、私が抱えていたLGBTの人に対する色眼鏡もかなり薄くなりました。
そして、タイ・バンコクでは、レズビアンの女性にナンパされるほど、LGBTの世界が身近なものになりました!
ニューヨークのプライド・パレードは本当に暑かったですが、この幸せな瞬間は、思い返してみると貴重な瞬間だったなと思います。
アメリカの多様性を受け入れるという文化は良いなと思う反面、コロナ禍のアメリカの混乱を見ていると、表面的なのかと疑うところもありますね…
来年にはこのパレードが再開できるといいですね!