サンフランシスコ郊外に住んでいながら、なかなか訪れる機会がなかったアルカトラズ島の監獄を訪問しました。私は人生で2度めの訪問。
アルカトラズ島といえば、「ザ・ロック(The Rock)」という映画の舞台にもなった、アメリカでもかなり有名な刑務所のひとつです。
アルカトラズ島へのツアーの予約方法から集合場所まで、詳細に紹介していきます。
アルカトラズ島の基本情報
- 住所:Alcatraz Island, San Francisco Bay, CA 94133
- 電話番号:(415) 561-4900
- 公式サイト:https://www.nps.gov/alca/planyourvisit/basicinfo.htm
- ツアー予約:アルカトラズシティツアー(見学は予約必須です)
アルカトラズ島への行き方とアクセス方法
アルカトラズ島ツアーが発着するのがPier 33と呼ばれる港です。そこまでのアクセスはこちらの3択。
- 公共バスでアクセス
- ケーブルカーで終点まで行って10分ほど徒歩
- 車をPier 39の近くの公共駐車場で停めて10分ほど徒歩
私は3番の車を使った方法でツアー発着場に行きました。車を停めたのは、Pier 39の公共駐車場の隣りにあるホテルの駐車場。そこから海岸沿いにあるいて約10分でアルカトラズ島のツアー発着場所に行きました。
アルカトラズ島行きツアーの予約方法
私はアルカトラズ島の公式ページで紹介されているこちらのツアー(Day Tour)を申し込みました。Day Tourの概要はこちら。
アルカトラズ島ツアーDay Tourの概要
- ツアー時間:2.5時間(個人による)
- ツアースケジュール:夏季ー午前10時〜午後6時(週末は午前9時30分〜)、冬季ー午前10時〜午後2時
- ツアー料金:大人41ドル、子供25ドル
- ツアーに含まれるもの:往復フェリー料金、アルカトラズ島の観光スポット各所の入場料
公式サイトを見るとツアーは4種類ほどありますが、今の時期はコロナ禍ということもあり、Day Tourしか選択肢がありませんでした。相当な監獄マニアでなければ、Day Tourでも音声ガイドを聞くことができるので十分な観光ができます。
予約をしたのはちょうど2週間前。平常時であれば1ヶ月前に予約しないと言われているぐらい人気の観光スポットです。できるだけ早くの予約をおすすめします。
アルカトラズ島のツアー発着場所
Pier 33のすぐ横の広場がツアーの発着場所です。
ツアーの発着場所がそのままフェリー乗り場になっています。コロナ禍を意識してか、フェリーの待合場所は屋外です。きれいなお手洗いもありました。
アルカトラズ島の行きと帰りのフェリー時刻
夏季のフェリーの帰り(アルカトラズ島発)の時刻が上の写真です。30分〜1時間に1便あるイメージです。帰りは、好きなフェリー便に乗車することができるので、興味の度合いに応じてツアーの長さを調整できるのが嬉しいですね。
とはいっても、アルカトラズ島の見どころは限られていますし、ピクニックをするような場所もないので、長時間居座るのは相当厳しいと思います。
アルカトラズ島の見学に必要な時間
ズバリ2〜3時間かかります。私の場合は、9時30分発のフェリーを予約して、帰りは11時55分のフェリーに乗って帰りました。フェリーに乗っている時間が15分ですので、約3時間弱アルカトラズ島の観光に必要でした。
急げば2時間でも行けるかもしれませんが、見学料金が高いアルカトラズ島なので、できれば3時間は確保できると十分に堪能できます。
アルカトラズ島を実際に見学した感想と雰囲気
朝9時半のツアーを予約したのですが、チケットを印刷していない人は1時間前に来たほうがいいという情報をみかけたので、朝8時30分にツアーの発着場所へ。来ていた人は、数人程度。
チケットを印刷していないからチケットを受け取りたいと聞いたところ、予約をした際にメールで届いたQRコードをスマホで見せることができればそれで問題ないとのことだったので、紙のチケットを受け取ることはありませんでした。
早く到着しすぎてしまったのですが、他に何をすることもないので、公共Wi-Fiを利用しながらアルカトラズ島のツアーアプリをダウンロードしたり、アルカトラズ島で働く従業員の人達のおしゃべりを盗み聞きしながら時間つぶし。
9時頃に、フェリーのりば前に並びました。なんと前から2番目。ここで、スマホでQRコードを見せてチェックを受けます。
アルカトラズ島行きフェリーの中の様子
フェリーは2艘ある様子ですが、私が乗ったのは3階建てのフェリー。15分の船旅ですが、揺れも少なかったです。
コロナということもあり、屋外で眺めを楽しみたいという気持ちもあるのか、3階の屋外席からどんどん埋まっていきます。
屋内はこんな感じ。屋内も決して満席ではないので、密になっている感じはしませんでした。
フェリーからは、アルカトラズ島の全景をみることができます。本当に泳いで渡れそうなぐらいの距離ですね。こんなに大きく見えました。
さらに、サンフランシスコを眺めることもできます。また、ゴールデンゲートブリッジも天気がよかったら見えそうでした。
残念ながら私のときは、霧がかかってゴールデンゲートブリッジがうっすらとだけ見えました。プロポーズされた記念の場所なのに…。
アルカトラズ島の様子と雰囲気
この大きな建物の前にフェリーで到着しました。
建物の前にはマイクを持った係員の方がいて、アルカトラズ監獄の概要と、監獄に入る前に音声ツアーが無料で楽しめるアプリをダウンロードしてね〜的なことを案内しています。さらに、ここでは1ドルのパンフレットを販売しています。
そこから10分ほど坂道を登っていきます。監獄への入り口は頂上なので、すべての人が坂道を登る必要があるのですが、車椅子の方などはカートで送ってもらっていました。
アルカトラズ監獄の様子と雰囲気
いよいよ、監獄の中へ!
建物中にはいって少し進むと、おなじみのこの光景が!映画で見た光景です。
事前にダウンロードしたアプリにはいっている音声ガイドに沿って監獄内を、順路に従ってすすんでいきます。
ひとつひとつの監獄はかなり小さく、2畳くらいのスペース。ベッドとトイレと簡単な机があるだけの簡単な部屋です。
蓋がないトイレの横で寝るのは辛い…
さらに、悪いことをした悪い子囚人は、隔離されたエリアにある独房に連れて行かれます。さらに、極悪の囚人は、この分厚いドアがついた真っ暗な独房に入れられたようです。規則では、明かりをつけることになっていたようですが、その規則も守られることなく、本当に真っ暗な部屋だったとか…。そこで、ボタンを投げて見つけるという遊びをしたという囚人のエピソードも聞き、こんな部屋だと気が狂いそうだと夫と話しました。
実は、食事が美味しくて有名だったというのがアルカトラズ監獄。こちらが食堂です。
奥に、キッチンがあり、この大きな部屋にテーブルを並べて囚人たちが食事をしていたようです。そして、この天井には、いざというときのために催涙ガスが出る管があったとか…。
当時の囚人の食事メニューも紹介されていました。よく見てください。レストランのメニューじゃないですよ、刑務所のメニューです。なんと、スターター・メイン・デザートの3部構成。普通の自宅の食事よりも豪華じゃないかと思うぐらいの豪華メニューです。
デザートに「Oleo(オレオ)」と書かれているのが気になります。
さて、囚人はどんな生活を送っていたのでしょうか。囚人たちが労働をしていたという博物館に、当時の囚人の1日のスケジュールが紹介されていました。
食事は1日3回。朝6時半に起床して、夜9時半に就寝。ハッキリとはわかりませんが、1日7-8時間労働、さらには約5時間弱の自由時間もあったようです。
これって私達の生活と同じ感じです。食事が出てくるだけこちらのほうがいいかもしれないぐらい…。自由はないけど。
アルカトラズ島の売店の様子
さすがに、アメリカの売店は商売上手!世界中から観光客が訪れるアルカトラズ島は、ユニークな刑務所グッズがいっぱいでした。
コレは買う人がいるかも、と思ったのがアルカトラズ監獄の食器!特に、脱獄に使われたというスプーンは、買ってしまう人がいそうです。ごくごく普通のスプーンなんですけど、脱獄のためにこれでコンクリートの壁を削ったという話を聞いたら、特別なスプーンになります(笑)
アルカトラズ等の監獄?の鍵を模したキーホルダー。ちょっとだけ気になって手に取りましたが、何より重いし、大きい!もう少し小さかったら買ったかもしれないかな?
囚人の肖像権はどういう扱いなのかが気になりますが、アルカトラズの囚人たちの脱獄話をまとめたほんまで売っていました。個人的にはちょっと気になった品物のひとつ。
個人的に気になったのが、アルカトラズ監獄ルール#21を記したこの看板。
要は「何でも言われたことはやれ」という意味ですが、囚人ではない私達も、半分このルールに従ってサラリーマンをしていますね…。
このルールをみて夫と苦笑いをしました
こんな感じで、軽く15分ぐらいは楽しみながら、監獄グッズを見て回りました。
帰りは、次のフェリーまで時間があったのでフェリーのりば近くのベンチに座ってひと休み。昼頃になるとサンフランシスコの天気もよくなってきて、青い空にヨット、キラキラした海がきれいで、平和な休日という気分になりました。
知らなかった!アルカトラズ島のもうひとつの物語
アルカトラズ島の監獄が閉鎖された後、じつはアルカトラズ島をめぐって、アメリカ政府と先住民であるインディアンの間に「アルカトラズ島占拠事件」という事件が1969年〜71年に起こりました。
その当時に、アルカトラズ島に上陸して選挙したインディアンの方が書いたのが、上の写真の赤い文字。
元々アメリカは、インディアンの方が住んでいたのですが、ヨーロッパからの白人移民がアメリカを占拠したという歴史があります。当時、使っていない土地はインディアンが使っていいという条項があったので、それをもとにインディアンの方は、使われたいなかったアルカトラズ島を占拠することにしたようです。
アメリカは多くの移民の集まりということもあり、こうした移民間の争いが絶えませんね。住んでみると、やっぱり人種間の壁を感じます。
アルカトラズ島は鳥の宝庫
アルカトラズ島には鳥が本当にたくさんいます!人馴れしているので、こちらを怖がることなく佇んでいるので、フェリーの待ち時間には鳥を見て楽しむのもおすすめ。
私が訪れた7月中旬には、少し成長したひな鳥と親鳥を見ることもできました。おそらくグレーの鳥たちがひな鳥と思われます。
さらに、フェリー発着場所の近くに、下記のような看板がありどれだけ多くの鳥がアルカトラズ島に住んでいるかを紹介していました。数をかぞえるだけでも大変そうです。
Canada Gooseの1匹が気になります(笑)
アルカトラズ島はこんな人におすすめ
監獄マニアであろうが、なかろうが一度は訪れてみるのをおすすめします。入場料が41ドル(約4100円)とめちゃくちゃ高いですが、一生に一度は訪れて見る価値があると私は思います。
夫も楽しかったと喜んでいました。
お子さんも十分に楽しめると思います!
アルカトラズ島を訪れる前に見ておきたい映画
アルカトラズ島のツアーでも紹介されるぐらい有名な映画が、ショーン・コネリー主演の映画「ザ・ロック」。ぜひアルカトラズ島を訪れる前に観ておきたい映画のひとつです。